目標管理(MBO)とは、経営学者の権威ドラッカーが提唱した人材マネジメントの手法であり、社員の自主的な業務への取り組みを促進するための仕組みを意味しています。MBOの特徴とは従来の人事管理のように上司から部下への上意下達の命令系統ではなく、社員が自ら目標を設定し自主的に達成するための努力を業務の主軸にすえることにあります。目標として設定しその結果の達成度に応じて、評価をうけることになります。MBOを導入することで、社員個々の自主性をはぐくみ、パフォーマンスやモチベーションの向上・生産の向上や人事考課の公平性の確保など副次的効果は様々なものがあるとされてきました。
目標管理が日本国内で広がりを見せたのは、バブル崩壊後の1990年代でしたが、昨今2020年ころのコロナ禍をきっかけにして再び注目をあつめるようになっています。その背景にはいくつかの理由があるとみられています。長期的な事業計画の達成には、後継者を育成し組織の新陳代謝を活性化することが重要です。今後の激変するビジネス環境を前にしても、柔軟に変化に対応する人材育成や後継者養成にMBOの必要性が認識されるようになりました。
社員自らが企業戦略にそった個人目標を持つことで目標到達に向けた積極的な取り組みを促進することがかないます。目標管理では目標設定後、計画・実行・評価・改善のPDCAサイクルを繰り返すことになります。その結果継続的な業務回線につながるものと期待することができるはずです。